明智光秀 歴史に見るパワハラ構図
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2020年春から2021年冬にかけて放送された
大河ドラマ『麒麟がくる』で演じられた
『明智光秀』の人物像と
その生涯の物語にヒントを得ました。
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主人公の明智光秀に
次々と無理難題を命じる織田信長。
この二人の関係は現代でいうところの
パワハラ上司と部下の関係を
連想させます。
織田信長は天下統一に近づけば近づくほど
人に対する警戒心を募らせていきます。
何があっても自分についてくる人物は
誰なのか?
信頼しても良い相手は誰なのか?を
見極めるため
家臣たちを試すようになります。
しかしそのやり方は
次第次第に異常を極め、
徳川家康は妻と息子を殺すように命じられ
光秀もまた、かつての主君であった
将軍足利義昭を討つように命じられます。
信長を最も近くで支え
最も忠実であり続けた光秀ですが
信長の傍若無人な振る舞いや
冷酷残虐な在り方に、
ついに反逆を決意したのでした。
![Nobunaga.png](https://www.kanazawarakuan.com/news/images/Nobunaga.png)
本来の明智光秀の姿は
あたたかく人情味溢れ、
周囲との調和を大切にする人柄でした。
彼に心開く人々が数多くいたようです。
仮に彼の姿が
パワハラ上司の下で働く
真面目な部下なのであるとしたら
謀反を起こした彼のことを
(とうとう上司に立てついた)
責めることができるでしょうか?
ただ一途に会社のために働き
上司の指示に従おうとした人を
責めることはできるでしょうか?
![Powerharrasment.png](https://www.kanazawarakuan.com/news/images/Powerharrasment.png)
仮に誰も彼を責めたりしないとしても…
パワハラを受けた経験のある方自らが
過去の自分を恥じてはいないでしょうか?
”屈辱を味わうべき自分であった”
として
今でも自分を卑下してはいませんか?
当時は想像を絶する悪夢のような
日々だったことでしょう。
しかしパワハラに絶え、
歯を食いしばりながらも働いていたその姿は
人を人とも思わぬ扱いの信長に使え続けた
明智光秀に通ずるものはないでしょうか?
彼の願いはただ1つ。
戦の無い平和な世の中を作り出したい。
その思いを貫いたのです。
歴史上では光秀は信長討伐後、
豊臣秀吉に討たれこの世を去ったと
言われていますが
現代に生き、
パワハラという辛く苦しい時代を
生き抜いた方には
これから先は、
自分自身の幸せを貫く道を
切り開いていって欲しいものです。
その強い心と共に。
![Mitusuhide.png](https://www.kanazawarakuan.com/news/images/Mitusuhide.png)
余談ですが光秀の意思は
徳川家康に引き継がれました。
200年以上もの間、戦のない平和な世の中を
統治することができたのです。
それが令和に生きる人々が
今もなお愛して止まない江戸時代です。
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