- ホーム
- >
- カウンセラー紹介
カウンセラー紹介
略歴
2015年開業~現在
2015年に開業して以来、量よりも質を重視するカウンセリングをモットーに、予約は1日最大3名様までというルールを守ってきました。お一人お一人のお話しをきちんと伺い、解決の糸口を見つけ、心晴れやかにカウンセリングルームを後にしてもらうためには、かなりの集中力を要します。それでも年間約1000名様、毎年1000種類のお話しを聴いてきたことになります。
反省と改善
お悩みをお聞きするうちに、カウンセラーとして反省することと改善するべきことが見えてきました。
もしもあなたが今、心理カウンセリングを受けるかどうか検討中、ということでしたら、とても大切なことですので、この場を借りて伝えさせて下さいね。
痛い注射
心理カウンセリングの世界では「幼少期に受けた心の傷を癒す」という考え方が広く知られており、メジャーな手法とされています。以前は私も当然のようにその手法を使っていました。
例えば、クライエント様が過去の親子関係によってできた心の傷について語られることがあるのですが、そういう場合はイメージの中で過去に遡り、子どもだった当時の自分自身と向き合い、つらい感情を乗り越えるように促すのです。実際は促すというよりも、話しているうちに当時の感情がクライエント様の中に自然に沸き上がってくる、という感じです。
すると、理性では抑え切れなくなった負の感情がグワーッと膨れ上がり、涙となってあふれ出します。心の中に詰まっていたものがやっと流れ出るというイメージです。そしてしばらくするとフッと心の重りが外れる感覚が訪れたり、苦しい考え方から解放されて、前向きな思いが浮かびやすくなったりします。確かにそれなりの効果はあるのですが、、、。
この方法はご本人にとっての心理的な負担がとても大きく、人によってはカウンセリングに抵抗感を示す、ということが起きてしまいます。自分ではコントロール不可能な状態で涙があふれ出てくるセラピーですから、あまりにも大きな感情の高ぶりに動揺してしまうのも無理はありません。
「いくら効果があるからと言って、泣き出すほどの心理的負担をクライエント様に負わせてもいいのだろうか、、、?」私は疑問を抱き始めました。もしかするとこれは「痛い注射だけどガマンしなさい」と言っているのと同じなのではないだろうか?、と。
もしもあなたが「これからあなたにとっても痛い注射を打ちますけど、効果はありますからガマンして下さいね。痛みに絶えましょう。」と言われたとしたらどうしますか?「悩みが無くなるのなら、痛みをガマンする」という方もいるかもしれませんね。でも、もしもそれと同時に「痛くもないし、ガマンも無用で、受けるとポジティブな気持ちになれる方法がありますよ。」という他の方法を提案されたとしたら、、、?あなたはどちらを選びますか?
『癒し型』vs『問題解決型』
先に述べた幼少期の感情と向き合う手法とは別に、私には前々から非常に得意としている第二の手法があります。
それは『問題解決型』の方法です。
先程のものを『癒し型』だとすると、『問題解決型』は現在の悩みという主軸からブレることがありません。
ですから現実的ですし、今から、または明日から何をどうすれば悩みが消えて行くのか?という建設的な話し合いができるのです。
【人目を気にしてしまう】という悩みを例に、二つの手法を比較してみましょう。
『癒し型』
【人目が気になる】
➞子どもの頃からそうだった〈過去に原因を求める〉
➞父親が厳しく、いつも監視されている気分だった
➞走り回って叩かれたことがある
➞(カウンセラーにつらい記憶を涙ながらに語る)
➞幼少期の心の傷をえぐる
➞痛い注射で癒す〈痛い注射で癒す〉
『問題解決型』
【人目が気になる】
➞オンライン会議で全員がこちらを見ている
➞みんな無表情
➞自分の話がつまらないからだ〈自己否定〉
➞(カウンセラーとのやり取りの結果)
➞オンラインだと距離がある分、表情の変化がわかりにくいことが判明〈現状分析〉
➞通常、近くにいる人と話す時は、表情の動きがわかりやすい
➞オンラインだと多くの顔が一気に見えるので、無表情がたくさんあるように見える〈原因把握〉
➞たった一人でいいので、少しでも笑顔の人を見つける〈対策〉
➞その人に向かって話すようにする(彼・彼女こそが救世主だと思って)
➞いつか自分が聞き手になる時は、ちゃんとリアクションしてあげるようにしよう!〈聞き上手スキル〉
ちなみに万が一、笑顔の人が見つからなかった時のために、笑顔になれるお守りや写真などを手元に用意しておくという補助案もあります。参考までに。
二つの違いが伝わったでしょうか?
イヤな状況から学びを得て、未来への対策まで立てられるのが『問題解決型』の良いところだと思っています。未来のコミュニケーション上達に活かせる素晴らしい方法です。人間関係に対する怖れが薄れていき、生きることに前向きになれます。
二者択一の結果
「癒しという名の下に、痛い注射を打つようなことはもうしない」と私は心に決めました。現在、問題解決型をメインにカウンセリングを継続中です。
心理カウンセリングそのものが明るくなりました。クライエント様の中の話したい気持ちが増し、質問なども積極的にしてくれます。うつむき気味に眉間にシワを寄せながら話していた人が、いつの間にか顔を上げて、私の目を見て臆することなくいろんなお話しをして下さるのです。
カウンセリングのスタイル
私はクライエント様のお話しをただ黙って、ひたすら聴き続けるようなカウンセラーではありません。
お悩み解決のためにクライエント様と共に現状分析したり、解決のための作戦を立てたりする、そういうカウンセラーです。
古くから伝わる傾聴中心の心理カウンセリングとは少し違うかもしれませんが、このスタイルのおかげでクライエント様のやる気が引き出されているようです。私が「アレしましょう、コレしましょう」などと言わなくても、自発的に行動を起こすクライエント様がとても多くいらっしゃいます。もちろん良い結果を生みだしていらっしゃいますよ。
充実の心理カウンセリング
心理カウンセラーとしての経験と反省、改善したこと、心理カウンセリングのスタイルとその結果についてお話しさせて頂きました。
「前向きになれる手法」「カウンセラーとの悩み分析」「解決のための作戦会議」「行動できる自分」等をご希望の方は、カウンセリングルーム楽庵までご連絡下さいね。きっと実のある心理カウンセリングを体験してもらえることと信じています。